でもすべてのカメムシが臭いわけではないし、刺激しなければ臭いにおいを発しない。
それよりも、カメムシほど個性的で美しい昆虫はいないのではないかとさえ思う。
などと考えながら多摩川の河川敷でカメムシを探してみた。
午前中の雨が上がり、強い日差しが照りつけ蒸し暑くなった午後2時にスタートして4時半までの2時間半でどんなカメムシを見つけられるだろうか?
河川敷にある花壇に青いサルビアが咲いていた。
そこを見ると葉の上や茎にいるいる、ブチヒゲカメムシがあっちこっちいっぱいいる。
ブチヒゲカメムシ Dolycoris baccarum |
花が終わったムラサキツメクサにブチヒゲカメムシの親子(?)がいた。
ブチヒゲカメムシ Dolycoris baccarum
幼虫の姿は体の真ん中で黒と白っぽい色に分かれていて、腹部より下の白っぽい部分には真ん中に縦に黒い斑が並んでいる。
ブチヒゲカメムシ(幼虫) Dolycoris baccarum
草が茂ったところに入ってみると、タデの葉の上にアカヒメヘリカメムシがいた。
周りにも何匹か見かけたがあまり数は多くない。
名前の通り少し赤みがかった体色をしている7㎜前後の比較的小さなカメムシだ。
アカヒメヘリカメムシ Rhopalus macuratus
アカヒメヘリカメムシを見つけた周りにはハネナガマキバサシガメもいた。
体長は1㎝に少し足りないくらいでとってもスリムなカメムシ。
頭部の下から背中の部分に真ん中に薄く縦筋が入っている。
ハネナガマキバサシガメ Nabis stenoferus
光の当たり具合によって、翅が少し光って見えた。
ハネナガマキバサシガメ Nabis stenoferus
草むらの下の方にアオクサカメムシを見つけた。
1.5㎝位で全身緑色、翅の一番上の部分小楯板のところに三つ白い小さな斑が並んでいる。
アオクサカメムシ Nezara antennata
下を向いて葉裏につかまっていたのはホソヘリカメムシ。
ブチヒゲカメムシがたくさんいたサルビアの葉っぱにこの1匹だけがいた。
体長は先ほどのアオクサカメムシと同じくらいで1.5㎝ほどだけど体がスリムなので少し小振りに見える。
ウエストがくびれたナイススタイル?
ホソヘリカメムシ Riptortus clavatus
イネ科の草の穂に止まっていたのはホソハリカメムシ。
ホソハリカメムシ Cletus punctiger
近くには幼虫もいた。成虫はとがった肩から曲線の縁取りが尻まで流れるが、幼虫はもみ殻を付けたままの米粒のような感じで体の周囲も少しごつごつした感じ。
ホソハリカメムシ(幼虫) Cletus punctiger
足元の草を見ながら歩いているとエサキモンキツノカメムシを見つけた。
草の葉の上に数匹の成虫と幼虫がいた。
エサキモンキツノカメムシ Sastragala esakii
エサキモンキツノカメムシ(幼虫) Sastragala esakii
川岸まで下りてみようと明るい草むらをかき分けながら歩いていくと小さな虫が草の茎を伝っているのを発見。
何者かを確かめようとかがんだとたん、素早く茎から転げ落ちて逃げてしまった。
周囲に他にもいないか確かめると、いたいたシラホシカメムシだ。
とても動きが速く全く止まる様子がないのでピントを合わせるのが大変。
シラホシカメムシ Eysarcoris ventralis
2時間半で8種類のカメムシに出会った。
これが多いのか少ないのかは分からないけれど、カメムシは美しいし奥が深い!
これからもさらに多くのカメムシとで会いたい。
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